『夢幻夢想』

理事長

　青木晃隆
　意味を持つ「夢」は人間特有のものらしい。
　他の動物に変身したことがないので本当の事は判らない。我が三種の熱願は①旨い物が食いたい②好い夢が見たい③苦しまずにコロッと死にたい、である。
　毎晩毎夜夢を見るのが楽しくてならない。夢の中の私は年齢不詳である。身は軽く、動きは爽やか、ただし空中を飛んだ夢は30年位前に一度あったきりである。後期高齢者と呼ばれる年となり、夜間３度程度小便に起きるが、早く済ませて夢の続編を見たいと思う。実際、時折続編を見る。楽しくってもう一歩のところで目が覚醒する。残念、明晩に乞期待である。だが、醒めたとき夢を記憶しているが、脳が活動し始めると、忘却の彼方へと去る。
　旨いものは食い尽くしたが、いまだに食っている。旨い不味いは空腹感と満足感の相乗効果である。何を食ってもうまいし、常に感謝感激して食っている。妻が作ろうが、自炊しようが、調理員が作ろうと、文句はつけるが常に旨い。だから幸せ。
　この調子で行けば、苦しまずにコロッと逝くのは間違いない。死ねることが幸せである。
死ねなければ、この老醜の厄介なる老檜老魁を思うだけでゾーっとする。
　明るく楽しく死にたいものである。それから先は凡夫の浅はかな「はからい」を捨てて、阿弥陀様に全てをお任せするだけである。地獄極楽関係ない。極楽大往生間違いなし。
なむあみだぶつ、南無阿弥陀仏、なんまんだぶ、阿弥陀さんや－い、頼んます。