分 類

フグ目フグ亜目フグ科トラフグ属トラフグ
学名 TAKIFUGU RUBRIPES(タキフグ・ルブリペス)

トラフグは、80cm以上になる大型種であり、日本周辺で漁獲されるフグ類の中では最大種です。
呼び方も地方により色々で、トラ・シロ・モンフグ・オオフグ・マフグなどと呼ばれています。ただトラフグ属マフグ(地方名:ナメラフグ・メアカフグ・アカメフグ・ナゴヤフグ)は、無毒(可食部位)に違いがあるので(マフグは皮も有害)、調理法には十分注意が必要です。
一般的に、とらふぐと呼ばれるふぐは、筋肉(骨も含む)、皮、精巣(白子)は無害です。ただし、最も毒性の弱いとされる筋肉でも、一度に20s以上食すれば致死量に達する程度の毒は有しているとされています。またふぐには、精巣(白子)と卵巣の両方をあわせ持つ場合(雌雄同体)もあるので、やはり調理法には注意が必要です。

市 場 分 類

市場では、トラフグをシロ・クロ・シマと分類していることが多いのですが、シロトラフグ本当のトラフグであり、クロはカラスフグ、シマはシマフグという全く別種です。
ただ一般的に、無毒(可食部位)・有毒(有毒部位)・毒性がほぼ同じで調理方法及び用途も同じということから、これらをまとめてトラフグとしているようです。
なお、有毒フグの中で皮が無毒(可食部位)と認められているのはこの3種のみです。

フグの分 布 ・ 成 熟
<フグの分布>
日本近海で生息するふぐの分布は、北海道南部の室蘭から鹿児島までの太平洋および日本海の沿岸、大陸側ではウラジオストック・朝鮮半島・中国・台湾までの、日本海・渤海・黄海および東シナ海とされています。
トラフグの産卵期は、3月〜5月の海水温が15度〜18度になるころで、この時期になると産卵のための回遊が始まります。西日本の地域では、天草長島沖・早崎海峡一帯・関門海峡一帯・博多湾口・山口県萩市沖などが知られています。産卵期は年1回で一度に数十万〜100万粒以上の卵を産みます。
<フグの成熟>
天然におけるトラフグの成熟年齢は雄では2才(2年物)で、生物学的最小型は全長36cmで、これに対して雌はややそれよりおくれて3才(3年物)で生成熟して、生物学的最小型は全長44cmとされています。