白菜は霜が降りる頃になると繊維が柔らくて風味も良くなり、おいしくなります。ビタミンCが比較的多く、カルシウム、鉄も含み、さっぱりとして食べやすい味です。白菜は小さくてもしっかり巻いていて、重みのあるものを選んでください。使い残しは新聞に包んで、立てた状態で涼しい所に置いておけば、冷蔵庫に入れなくても保存できます。
 白菜は少し長めに煮込むだけで柔らかくなり、介護食としても使いやすい食品です。味にくせがないので、和洋中華どのような調理法とも相性が良いのも特徴です。今回の柔らか煮のように煮て、片栗粉でトロミを付けた物や、ホワイトソースで煮込んだものは、さらに飲み込みやすくなるでしょう。豆腐や湯葉、麩などの蛋白質と上手に組み合わせて、もっと白菜を使ってみてください。

料理研究家・栄養士。
山際生活デザイン研究所主宰。
食品関連会社顧問、メニュー開発、執筆、講演、公的機関の委員。
テレビ・ラジオ番組のコメンテーターとしても活躍中。
生活感に溢れる話題とユーモアやウイットの富んだ話し方には定評がある。
著書に「おなかすいてない?」海鳥社。