お年寄りの中には血圧が気になる方も多いでしょう。食事では食塩が問題にされますが、日本人の塩分摂取量は1日13グラムだとか。目標摂取量7グラムを推奨している学者もいて、この場合、調味料として使える塩分は4グラムになります。そこで、ひと工夫。焼き魚などは焼いてから塩をふるか、素焼きにしてしょう油で食べると、辛く感じる割に塩分の節約になります。うどんよりも蕎麦の方が塩分が少ないのでおすすめです。みょうが、ワサビ、シソ、柚子、ゴマ等の風味のある薬味を上手に使うと、薄味でも美味しくいただけます。素材が新鮮だと持ち味がいきていて、不必要にたくさんの調味料の力を借りずに料理できます。だし汁も、インスタントではなく本物を使うことが大切です。


 料理研究家・栄養士。
 山際生活デザイン研究所主宰。
 食品関連会社顧問、メニュー開発、執筆、講演、公的機関の委員、
 テレビ・ラジオ番組のコメンテーターとしても活躍中。
 生活感に溢れる話題とユーモアやウィットに富んだ話し方には定
 評がある。著書に「おなかすいてない?」海鳥社。